三桐照海　愛彩によせて

自然を愛し、人を愛し、詩の持つ心と情景を自分の感性で、聴く人の心に語りかけてくる。そこには、何かはっとする詩の美しさ、優しく自然なメロディを再認識させてくれる。それは三桐照海の人生の歩みの中から溢れでる優しいミネラルウォーターのように我々の心を癒してくれるのかもしれない。自分の感性のままに心のキャンバスに彩られた詩を、その詩の情景を貴方の心で写しだし味わっていただきたい。このアルバムは、アレンジャー・中川晶氏の絶大な協力を仰ぎ、完成した。今更紹介するまでもなく、彼は日本のミュージックシーンには必ずといってよいほど名を連ねており、またロンドンフィル、上海フィルなどに編曲を提供し絶賛を仰いでいる大物である。彼の編み出すサウンドはクラシック、ジャズ、ラテン、世界の民族音楽など広大な研究知識の上に成り立つものである。彼の参加がなければ、ただありふれた《懐かしの日本名唱歌集》で終わったかもしれない。

音楽プロデューサー　白井克治